デザインコンサルティングファームと大学を拠点に、システムズエンジニアリングとイノベーティブ思考の実践、支援、教育に携わる日々。あいかわらず毎日が学びでいっぱい。大学院を修了して5年。おかげさまで、少しずつ社会に貢献できることが増えてきたと感じています。
弊社Bridge-work. Inc,はinnovative DESIGN LLCにパートナーとして参画し、システムズエンジニアリング、イノベーティブ思考を用いたシステムデザインのサポート、新規事業創出支援、またこうした考え方を広めるための教育活動に携わる一方、渡辺個人としては引き続き慶應義塾大学大学院SDM(システムデザイン・マネジメント)研究科にて特任教員としてプロジェクトや学生への教育、企業との共同研究や研修などを行なっています。
この5年の間に、弊社の理念は"customerとprovider"をつなぐ価値創造のお手伝い、へと昇華しました。Bridge-workが取り組んできた日英翻訳、ウェブサイト構築も、使う人と提供する人をつなぐ価値造りのお手伝い。「情報」のわかりやすさを高めることによる価値創出支援と言えるでしょう。今では対象を拡大し、企業が様々なシステム、サービス、プロダクトとしてcustomerへ、そして社会へ新しい価値を届ける"新価値創造"に少しでも貢献することを目的として、インプット、咀嚼、アウトプットの日々を送っております。
"ブリッジ"としての存在を忘れずに、これからも社会への価値創出、価値提供に貢献して参ります。
May 2018 Kyoko Watanabe

SDM 三昧の日々・・・

4月初旬のアメリカでの会議参加以来のブログポスト。約2カ月振り。。。この2ヶ月間何をしていたかと言えば、日吉、日吉、五反田、日吉、、、五反田、また日吉。あ、雪谷には一応毎日帰ってますが・・・。大学院の学生生活に、はい、どっぷりと浸かっております・・・。

慶應義塾大学大学院SDM研究科修士1年生として4月5日から学生生活を再スタート。履修内容が落ち着くまでに約1カ月。その間もその後も数々の授業課題。SDMならではのプロジェクト教育、ALPSも始まりSDM色は色濃くなるばかり。そして今週あたりから修士研究のためのゼミでのプレゼン。ちなみに現在3つのゼミに参加中。実は他にも出たいゼミが・・・。さらに色は深まるばかり。いいね~、こういう学生生活初めてだから、最初で最後の、学生らしい学生をやり抜こうじゃないの!ま、体力と相談しながらですが。

今週からは、さらにもう一つプロジェクトが始まる予定。とてもチャレンジングだけれどかなり楽しみ。

そんなわけで、月曜から土曜、朝から晩(遅い日は11時とか!?)まで五反田か日吉。たまに用事のない日曜日も、寝てるか本読んでるか。若い頃こんなにやってたら、私、別の人になってたかも~、と思いつつ、いや、やってなかったから今になってやれるんだ!とも思いつつ・・・。で、今日は珍しく取り急ぎの課題もないのでブログを書く気になれた。

昨日、初めて研究テーマについての発表をした。水曜にむちゃ振りされての発表だったが、それなりに現状を整理してすべてパワポ資料に盛り込んだつもり。貴重なコメントをたくさんいただいたので、リファインして今週末の次の発表に備えよう。来月はもう一度別のゼミでも発表。同時期に3つのゼミで聴いてもらえるのはすごくありがたいこと。みなさんからのコメントや提案は実に貴重。これを経て自分のやるべきことが徐々にフォーカスされてくる。

ALPSもチーム発表になり、彼らと半年間頑張っていく。新しいチームはまた新しい人間関係が生まれる場所。良くも悪くも。よりよくしていくのは私の仕事だろう。ま、年の功、ってことで。それに、私は”Technical Communicator”でもあるのだしね。気持ちのいいチームにしたい。

そうこうしているうちにブリッジワークの年度末。来月には12年目に突入です。新しいBridge-workとして飛躍するための準備期間中ではありますが、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

サイトは相変わらずの準備中です。もう少し時間がかかりますが、New Bridge-workのかたちでしっかり構築していくつもりです。

2011年 5月 29日 | Filed under LEARNING, お知らせ
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IA Summit 素敵な集まりです

IA Summitには、First Time Attendee Sessionというのがある。昨日のワークショップのあと、初めての参加者だけを集めて、このサミットではこんな集まりもあんな集まりもあるから、どんどん参加して、とにかくたくさんの人と話して友達いっぱい作って帰ってね!という、とても親切な会を開いてくれた。アメリカっぽいといえばそれまでだが、コミュニティとしてすごく愛着の湧くあつまりだ。

First timerの人だけのために、運営側がいくつかのレストランを8人くらいずつ予約をしてくれて、予約したレストランごとにブランクのリストを用意して、「みんなここに名前書いてね!ステーキ、フレンチビストロ、メキシカン、いろいろあるよ~」って言う感じにとにかく楽しんで、知り合いをたくさん作る機会を与えてくれる。

私も、フレンチビストロに記名。どんな人と一緒になるかは行ってみないと全然わからない。一緒に行く予定だった私の先生は仕事でキャンセル。まあ、一人で行ってみようじゃないの、ということで今夜のディナーに行ってきた。

楽しかった~。私のグループは全部で5人。私以外はみなアメリカ人。シカゴからきたUXの会社のライターの女性、ボランティアとして参加しているデンバー大学の学生、マイアミから来た情報アーキテクト、地元デンバーのインタラクションデザイナーの奥さまとプログラマーのご主人というご夫婦。みんなとても素敵な人たち。仕事の話、家族の話、バケーションの話・・・、そして日本のマンガの話、宮崎アニメの話、そしてここでも地震被害へのお見舞いの言葉・・・。話題に尽きない。

ワークショップで一緒になったり、たまたま話をした人たちもみな、顔を合わせれば「次はどのプレゼンテーションに行く?」「あ、あなたにピッタリのプレゼンを聞いたから、あとで絶対ポッドキャストで聴いた方がいいよ!」いろんな声掛けをしてくれる。なんだろう、ここで会う人は、女性も男性も、若い人もそうでない人も、みんなとても素敵な人ばかり。アメリカ旅行でこんなにたくさん親しいアメリカ人の知り合いができたのは初めて。まだまだ話足りない。明日が最後なんて、残念だなぁ。

また来たいなぁ~、IA Summit。

2011年 4月 2日 | Filed under LEARNING, STORY
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日本へのお見舞いの言葉

東北関東大地震後3週間が過ぎようとしている今、ここアメリカで、アメリカやヨーロッパの方から私たち日本人に掛けられる声はとても真摯だと感じる。東京からと聞いてすぐに何かを言うのでなく、しばらく話してからとても言葉を選んでお見舞いの言葉を伝え、今の状況についての心配を共有してくれる。アメリカに着いたらラジエーションチェックでもされるんじゃないかと思っていた節も少しあったのだが、とんでもない。放射能のアメリカへの拡散を怖がるどころかみなとても真摯に接してくれているという印象だ。

アメリカでの報道ももうほとんどない。あのCNNまでもが流したドラマチックな行き過ぎた報道はすっかり消えたところを見ると、世界を巻き込む可能性もだいぶ下がったという認識なのだろう。

今日話したスウェーデンから来た男性に、スウェーデンでの原発事情について聞いてみた。やはり日本と状況は似たり寄ったりのようで、原発は5つほどある、それについての是非を国民に問い、何年までにはなくすべき、という結論まで出た、という。しかし、その結果は何も変わらない。なくすべきという時期になって、あぁ、そうでしたねぇ、そういう結論になっていたんでしたねぇ、という状況、といった説明をしてくれた。なるほど。なくそう、って言って簡単になくせるものでないわけだ。これも今回の件でよくわかった。

日本で起きたことは、世界でしっかり教訓として欲しいと思った。いや、一番教訓とするべきは当の日本だろう。こんな地震国である日本が一番その危険性を認識してリスクマネジメントを徹底していなければならなかったはずなのに。。。とつくづく思ってしまう。。。

2011年 3月 31日 | Filed under 気になること
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ユーザビリティは文化的背景なくして語れない!

今日、別のワークショップに参加した先生とのディスカッションで出た重要な発見がある。それは、サービスや製品、ウェブサイトの情報構築は、ユーザーの文化的背景により変わってくるということ。

日本人に向けた日本のサービスのユーザーへのアプローチと、同じサービスのアメリカ人ユーザーに向けたアプローチは同じではないのだ。

常々考えてきた、「英語サイトは日本語サイトの英訳版ではいけないはず」ということをしっかり裏付けてくれた発見だった。

2011年 3月 31日 | Filed under LEARNING, Website制作
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IA Summit 2011 – Usabilityワークショップ

昨日の夕方、コロラド州デンバーに到着。寒いと聞いていたけれどそれほどでもない。というか、私は先週の東京くらいの寒さかなぁと思うけどこっちの人の薄着にはびっくり。半袖で夜で歩いている人がいる。さすがアメリカ・・・。

さて、今日からメインカンファレンス前のワークショップが始まった。一日目の今日は、”Usability Bootcamp” に参加。朝の9時から夕方の5時までぶっ通し。

最初の1~~-2時間は先ずは英語に慣れるのに必死。先生も参加者も当り前だが早口。。。集中してとにかく聴くことに徹する。単語調べとかテキストに目を落とすとかしていると散漫になる。徹底的に先生の目を見て耳を使って理解した。さいわい、ワークショップとしてやるべきこと、チームでのハンズオンの作業、レクチャーの内容の理解はしっかりできたと思う。

さて、このワークショップ、とても中身の濃い、深みのあるユーザビリティテストに関する内容だった。ユーザビリティテストの一連の流れを、なぜそのプロセスが必要かをしっかり説明しながらプロセスごとに解説し、それぞれのプロセスをチームごとに作業させ体験させる。

これまでにユーザビリティに関するセミナー等をいくつか体験したが、いまひとつ全体像をとらえきれなかったのが今日で解決した感じ。かなり得るものの大きなワークショップだった。

講師のChristinaはまだ若いかわいい女性。でも、ユーザビリティテストについてはとてもプロフェッショナル。テストの下準備であるテストのプラニング、オブザーバーの人数、テスターの選考、テスターの人数、テストのタスク、ファシリテーターの役割、テスト結果データの分析、整理方法、これにより出たテスト結果の伝え方まで、始めから終りまでのプロセスについて、経験談を交えて実に詳細に解説してくれた。

このワークショップの参加者は14名。たぶん私以外は全員がアメリカン人だったと思う。ほとんどの人が実際にユーザビリティテストやウェブサイトデザインに携わっていたように見受けられた。そうした彼らが真剣にウェブのユーザビリティテストについてより新しい、詳しい情報を求めて勉強しているこの国は、それだけユーザビリティの重要性が認識されているといえる。

日本ではどうだろうか。ウェブサイトを持つサービスや製品の提供企業がどれだけ自社サイトのユーザビリティを高めるためにコストをかけるだろう。ユーザビリティの重要性は浸透しているとはいえないと思う。今日のワークショップでは日本人は他にいなかったし。まだまだ企業サイドの目線で作られているサイトがたくさんある。会社の業績がサイトのユーザビリティ向上から引き出せることをまずは実証していく必要があるのかもしれない。

さて、4月から始まるシステムデザインの勉強。今日習得したことがこの分野にどう結びつくかを考えてみた。というか、同行してくださっているSDMの先生とディスカッションした。で、結論。これはシステムデザインのVeeカーブの出発点である要求開発のところに応用できる。情報アーキテクチャとシステムデザインは実は多くの部分でつながっているのだと思う。今回のIAについての勉強を4月から始まるSDMでの勉強にしっかり生かしていくつもり。

明日は、Information Architecture: Theory and Practiceというワークショップ。IAの基本をお勉強、というところかな。楽しみです。

2011年 3月 31日 | Filed under LEARNING, Website制作
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