デザインコンサルティングファームと大学を拠点に、システムズエンジニアリングとイノベーティブ思考の実践、支援、教育に携わる日々。あいかわらず毎日が学びでいっぱい。大学院を修了して5年。おかげさまで、少しずつ社会に貢献できることが増えてきたと感じています。
弊社Bridge-work. Inc,はinnovative DESIGN LLCにパートナーとして参画し、システムズエンジニアリング、イノベーティブ思考を用いたシステムデザインのサポート、新規事業創出支援、またこうした考え方を広めるための教育活動に携わる一方、渡辺個人としては引き続き慶應義塾大学大学院SDM(システムデザイン・マネジメント)研究科にて特任教員としてプロジェクトや学生への教育、企業との共同研究や研修などを行なっています。
この5年の間に、弊社の理念は"customerとprovider"をつなぐ価値創造のお手伝い、へと昇華しました。Bridge-workが取り組んできた日英翻訳、ウェブサイト構築も、使う人と提供する人をつなぐ価値造りのお手伝い。「情報」のわかりやすさを高めることによる価値創出支援と言えるでしょう。今では対象を拡大し、企業が様々なシステム、サービス、プロダクトとしてcustomerへ、そして社会へ新しい価値を届ける"新価値創造"に少しでも貢献することを目的として、インプット、咀嚼、アウトプットの日々を送っております。
"ブリッジ"としての存在を忘れずに、これからも社会への価値創出、価値提供に貢献して参ります。
May 2018 Kyoko Watanabe

プライベートPCレッスン

久しぶりにプライベートのお客様から「SOS」のメールが入り、PCを見に行ってきた。

PCレッスン。これは実は会社を興したときに最初に力を入れていた仕事。もともと、PCを使いなれないシニア層、女性にPCに慣れ親しんでもっと活用してもらいたい、という想いでこの仕事を始めたのが10年前。その頃のお客様数人の方から、今でも時々「SOS」連絡をいただく。もちろん、時間を見つけてお宅へ。たいていはシニアの女性。趣味の写真の整理や、お仕事の経理書類作成用にパソコンを使われている。もうそれだけで、えらい!

パソコンを使うことは、常にいろいろなトラブルが付いてくる。それにもめげず、時々SOSを出しながらも嫌がらずに使い続けている。ある意味、女性ならではという気がする。

当初、ご夫婦でPCレッスンを、とおっしゃっていたカップルが数組あったが、いずれのケースもご主人は数回で脱落・・・。女性は気楽に何にでも挑戦できるパワーを持ち合わせているのかも。そう、気楽にやってる人が長続きしている気がする。必要なこと以外は知らなくていい、って割り切ってる。パソコンって普通はそういう使い方でいいんだと思う。使いたいように気楽に使う。わからないことは外部サービスに頼って。無理をせず。これが、ストレスフリーにPCと付き合う方法なのかもしれない。

仕事を始めた当初は、デジタルデバイドという言葉があった。これを埋めようと思ってシニア用のテキスト作りからやっていたのを思い出す。今はこのデジタルデバイド、無くなったのだろうか?

2010年 3月 17日 | Filed under 仕事
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【翻訳】医学論文の抄録

知人のドクターから医学論文の抄録の英訳を依頼された。この分野(外科)の英訳はあまり経験はないが、専門用語が並んでいる文書は、むしろ翻訳者としてはありがたい。専門用語については依頼者の方が熟知しているし、今はインターネットを駆使すればいくらでも調べようもある。

しかし、ざっと読むとやはり難しい言葉の羅列で、一般人には意味不明。でも、わからないながらもどういう症例でどういう手術を行ったのかということを理解しないと、やはりちゃんと英語にならない。で、かなりいろいろと調べることに。専門用語は日本語そのものより英語のほうが意味が汲み取りやすい。で、その英語をさらに英語で調べると、なるほどそんな感じのことねと、やっていることの内容はなんとなくわかる。

このあたりのことを把握しないと、専門用語以外の部分、経過とか経緯とか、そういった説明的な文を正しく伝えることはできない。抄録はA42枚ほどの分量だが、その手術にかかわる人たち、患者さんや家族、医師の気持ちまでをどっぷり味わうことになる、貴重な経験だった。

実は心臓に複雑な奇形を持つ7か月の赤ちゃんが生体肝移植を受けたもの。このケースは世界にも報告例がなく困難を極めるにもかかわらず、術後1年、順調に回復しているという。私は医者ではないので、その親の気持ちや赤ちゃんのことを考えると涙すら出る。

たった800字ほどの英訳でも、その世界をほんの少しでも覗いていろいろなことを知り感じることができる。おまけに、英訳という仕事でもしない限り、その分野の文献をそこまで理解を深めて読むことはないだろう。そういう意味でも翻訳の仕事っておもしろい。

2010年 3月 16日 | Filed under 英訳
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わかりやすい日本語のすすめ

和文英訳をする時の一番の悩みは、ほとんどの仕事で共通します。それは、日本語です。

日本語というのは、本当に不思議な言語で、一文、一文、話があっちにいったりこっちに行ったりしても、最後まで読み通せば、ふ~ん、なるほどね。という具合に何となく理解できた気がしてしまうものです。そして、それくらい複雑な組み立ての文章の方が、高尚な(?)文のようにも捉えられている気がします。

ところが、その日本語を文ごとに全てを英語にしようとすると、それはそれはおかしな英語になるのです!英語には英語のロジックがあり、文がロジカルに流れていかないと、読み手、聞き手にとっては、何を言いたいのかわからないような文章になってしまうのです。

多くの日本文はロジカルに流れないだけではなく、補足的な情報を無理やり押し込んだり、同じことを言葉を換えて何度も言ってみたり。そういうケースも多いです。その場合、英語にそれを全て含めるとかえって悪文になってしまうのです。

では、英語のロジックで日本語書いてみたらどうなるのか。これ、まさかと思うかもしれませんが、大変読みやすい、理解しやすい日本語になるんです。一度ぜひ試してみてください。

全ての日本語を、とは言いませんが、せめて英訳を前提として日本語を書くような場合には、是非ぜひ日本語を書く段階でわかりやすい日本語にすることをお勧めします。

頭をひねって、高尚な日本語を書きあげる労力により、その分英訳のコストがかかってしまうと考えていいと思います。ロジカルな日本語ライティングは、翻訳コストの節約に大きく貢献するわけです!

2010年 3月 11日 | Filed under 仕事, 英訳
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スイスの女性参政権って?!

国際女性デー(International Woman’s Day)というのがあるらしく、それが昨日、3月8日だったらしい。で、昨日は世界各地でいろいろなイベントが行われたそうだ。

Twitterで拾ったHBR(Harvard Business Review)の記事にも、これにちなんだ女性関連のものがいくつか。で、読んでみてビックリな事実を発見!

記事はこちら(英語)。女性参政権についてのくだりで、

American women received the right to vote in the early 1920s, around the same time as Albania and Burma. In 1929, Canada determined that women were “persons” for electoral purposes. In 1971, surprisingly recently, women got the right to vote in Switzerland. Kuwait was late — 2005.

とある。な、なんと、スイスで女性が選挙権を得たのは1971年!日本でさえ1945年だというのにこれには驚き・・・。

スイスという国については詳しくは知らないけれど、少なくともそういうイメージは全くない。今では欧米では多くの女性政治家が活躍し、一国の首相や大臣になっているケースが目立つ中、スイスではつい約30年前まで女性は参政権すらなかったなんて。なにか社会的な理由があるのだろうなぁ。気になる・・・。

2010年 3月 9日 | Filed under 気になること
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Books on English Writing 英語ライティング参考書

ここのところ、テクニカルコミュニケーション、テクニカルライティング、グローバルイングリッシュ、プレインイングリッシュ、と、英語ライティングについて考えることがぐっと増えて、またまたアマゾンでまとめ買いしてしまいました…。

Oxford Guide to Plain English
Plain Englishは、恩師ケリー伊藤氏からの教えのほかはあまり本は手にしたことがなかったが、これは読む価値ありそう。あのOxford Univ. Pressの出版。

The Global English Style Guide
日本のTC協会では日本発の英文テクニカルライティングのスタンダードとしてこのスタイルガイドを用いるようになってきているとの話を先週のセミナーで聞いた。日本発の英文から他言語への翻訳時に、和文の情報が正確に伝わる必要がある。そのためには英文がnon-nativeにわかりやすいものでなければならない。もちろん、nativeにもわかりやすい英語である。そういう英文のためのスタイルガイド。

The Elements of Technical Writing
Plain Englishの基本であるElements of Styleをもう一度読み直そ~、と思ってアマゾンを見ていたらこんな本も発見!これも使えそうなので早速オーダー。これ、読み始めましたがとても使えます!もうちょっと簡潔にまとめて、英語を書くときのバイブルにしようと思います!(とてもPlainな英語で書かれているので英語もとってもわかりやすい!)

Practical English Usage
こちらもOxford Univ. Pressのリファレンスブック。活用辞典というのでしょうか。文法を実際の使用例を見ながら確認して覚えられる、わかりやすい本です。内容はやはりOxfordのBasic English Usageの上級版らしいです。Basicの方は、もう30年くらい前からお世話になっていて、未だに時々ひっくり返してみることも。でも、調べたいことが出ていないケースが増えてきたのでいつの間にか使わなくなっていました。で、Practicalがいいかも、と思いこちらもオーダー。

Basicの本は、本当にシンプルに英文法がわかりやすく書いてあります。娘たちが文法がわからない時も、すぐにこの本を見せてました。これ、日本の中学の文法書として採用してくれないかなぁ。このほうがずっとわかりやすい!

今回は英語の本ばかり4冊。1冊はリファレンスなので、読むのは3冊。どれもライティングの本なので、Plain Englishで書かれているので読み易そう。がんばりま~す!

2010年 3月 6日 | Filed under LEARNING
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